今回は、不動産をはじめとした相続に大きな影響を与える「遺言」の中でも、一般的な遺言ではなく「特別方式遺言」というものについて解説します。
特別方式遺言とは何か、一般的な遺言とどんな点が違うのか、そして特別方式遺言にはどんな種類があるのか、順番に見ていきましょう。
不動産相続にも関係がある特別方式遺言とはどんな遺言方式?
不動産相続にも関係がある特別方式遺言とは、公正証書遺言や自筆証書遺言などの一般的な「普通方式遺言」とは異なる、いわば緊急で作成される遺言です。
具体的には「生命の危機が目前に迫っていて臨終間近のとき」や「伝染病の治療施設や船舶内などに隔離された状態のとき」に作成される遺言書が、特別方式遺言にあたります。
要は「普通方式遺言を遺すだけの余裕や環境がない状態」のときに認められている遺言=特別方式遺言、ということですね。
この特別方式遺言自体も遺言としての効力はありますが、あくまで「特別措置」であることは忘れてはいけません。
たとえば「臨終間近と思われる状態だったので特別方式遺言を遺したけれど、そこから持ち直した」など、普通方式遺言を作成できる状態になった時点から6か月間経過すると、先に遺した特別方式遺言の効力は失効となります。
しかもこの特別方式遺言は、1人では効力ある状態にすることができません。
特別方式遺言の種類によって要件に差はありますが「複数人の立会いが必要」というのはどの種類の特別遺言方式にも当てはまる要件です。
不動産相続にも関係がある特別方式遺言の種類とは?
不動産相続にも関係してくる特別方式遺言には、以下の4種類があります。
1.病気やケガなどにより生命の危機が迫った人のための一般危急時遺言
2.乗船している船や搭乗している飛行機が遭難などしたうえに、生命の危険も迫っている人のための難船危急時遺言
3.伝染病などで一般社会との隔離を余儀なくされている状態の遺言者や、災害による交通遮断や刑務所服役などによって一般社会と隔絶されている遺言者のための一般隔絶地遺言
4.船舶に乗船していて一般社会と隔絶されているときに遺言が必要となった場合に作成が認められる船舶隔絶地遺言(※こちらは難船危急時遺言と違って飛行機搭乗時は対象外となる)












